高エネルギー加速器科学研究奨励会

褒賞 - 平成28年度選考結果

2016表彰式
平成29年2月14日に表彰式がアルカディア市ヶ谷にて開催されました。

西川賞

    

岩田 佳之(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所)
水島 康太(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所)
「HIMACシンクロトロンからの可変ビームエネルギー出射の研究」

   

小柴賞

    

居波 賢二(名古屋大学大学院理学研究科)
「新型粒子識別装置TOPカウンターの開発」

         

諏訪賞

    

中川 孝秀(理化学研究所仁科加速器研究センター)
「大強度ECRイオン源の研究」

   

選考理由一覧

西川賞受賞者: 岩田 佳之・水島 康太氏(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所)
研究題目「HIMACシンクロトロンからの可変ビームエネルギー出射の研究」
 
選考理由:
重粒子線照射治療のためのシンクロトロンにおいて、加速サイクルのなかで、次々と異なるエネルギーのビームを連続パルス的に取り出すシステムを開発した。これにより三次元スキャニング照射治療などの効率が飛躍的に改善された。  


小柴賞受賞者: 居波 賢二氏(名古屋大学大学院理学研究科)
研究題目「新型粒子識別装置TOPカウンターの開発」
 
選考理由:
Belle 実験のための測定器システムにおいて、新しいTOP(Time of Propagation Counter) 型の粒子識別装置を開発した。石英バー(チェレンコフ輻体)に入射した粒子のチェレンコフリングを、放射角の違いによる伝搬時間差の測定から再構成するもので、従来に比べ装置の格段の小型化に成功した。  

 

諏訪賞候受賞者:中川 孝秀(理化学研究所仁科加速器研究センター)
研究題目「大強度ECRイオン源の研究」
 
選考理由:
多年にわたりECR(Electron Cyclotron Resonance)型イオン源の 開発研究に従事し、大強度化や超伝導化に加え、18GHzという世界最高周波数の装置を製作するなどイオン源の高性能化に多大の貢献をした。なおこれらの技術は、近年話題を集めている超重元素113番の発見実験にも生かされている。

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